久我くんの過保護が止まらない!

陽菜はくすっと笑い、スマホを机へ置く。

「……結局二人になっちゃったな」

ぽつりと呟いてから、はっと口を押さえた。

二人。

湊と、二人。

「~~~~っ!?」

また顔が熱くなる。

ここ数日、本当にこんなことばかりだ。

深呼吸、深呼吸。

自分に言い聞かせるように息を吐き、鏡へ向き直る。

淡い水色の浴衣には、小さな白い朝顔が散りばめられていた。

去年父が買ってくれたもので、まだ一度しか袖を通していないお気に入りだ。

「陽菜ー!」

一階から恒一の声が聞こえた。

「浴衣着れたかー?」

「着るには着れたー!」

「帯は!?」

「なんとか!」

「なんとかって何!?」

「なんとかはなんとか!」

勢いで返事をすると、陽菜は鏡の前でもう一度帯を確認した。