久我くんの過保護が止まらない!

結果から言おう。

陽菜はこの一週間、生きた心地がしなかった。

本当にびっくりするくらい、生きた心地がしなかった。

例えばある朝。

「陽菜、おはよ」

「ひゃい!?」

湊が挨拶する。

いつものこと。

家族として、当たり前のことだ

なのに陽菜は、それだけで飛び上がった。

「……何」

怪訝な顔をする湊。

「な、なんでもない!」

なんでもなくない。

不整脈かな?と思うくらい心臓がうるさい。

昨日まで普通だったのだ。

普通に話していたし、

普通に隣を歩いていたし、

普通に頭を撫でられていた。

なのに、今は駄目だ。

顔を見るだけで思い出してしまう。

――あの甘い言葉たちを。