その手を、もう離さない


一瞬。

翡翠が固まる。

そして次の瞬間。

ぱっと顔が明るくなった。

分かりやすいくらい。

「いいの?」

嬉しそうな声。

その反応に美都は少しだけ驚く。

頼まれた方がそんな顔をするだろうか。

普通は逆だ。

面倒だと思うはずだ。

なのに翡翠は違う。

本当に嬉しそうだった。