その手を、もう離さない


しばらく二人は何も話さなかった。

ただ手を繋いだまま雨音を聞く。

不思議と沈黙は苦にならない。

むしろ心地良かった。

言葉なんてなくてもいい。

隣にいてくれるだけでいい。

そんな風に思える相手がいることが、少しだけ幸せだった。