その手を、もう離さない


「変える必要ないだろ」

ぽつりと呟く。

翡翠が目を丸くした。

美都は続ける。

少し照れながら。

少しだけ勇気を出して。

「助かってるし」

小さな声だった。

けれど確かに届いた。

翡翠の表情が柔らかくなる。

それだけで分かった。

嬉しかったのだと。