その手を、もう離さない


「変わらないね」

翡翠がぽつりと呟く。

美都は顔を上げた。

「何が」

そう聞くと、翡翠は繋いだ手を見た。

少しだけ嬉しそうに。

少しだけ懐かしそうに。

「雨の日ルール」

その言葉に、美都も視線を落とす。

確かに変わらない。

付き合う前から続いている。

大事な約束だった。