その手を、もう離さない


「変わってるだろ」

気付けば口が動いていた。

翡翠が驚いたようにこちらを見る。

大きな瞳が揺れる。

美都は少しだけ視線を逸らした。

恥ずかしかった。

けれど嘘も言いたくなかった。

「前より」

そこで言葉を切る。

胸がうるさい。

それでも続ける。

「お前が笑うと安心する」

言った瞬間、後悔した。

何を言ってるんだ。

恥ずかしい。

今すぐ消えたい。