その手を、もう離さない


もちろん言えるわけがない。

そんなこと。

恥ずかしすぎる。

だから黙る。

何事もない顔をする。

けれど隣にいる翡翠は気付いているようだった。

時々こちらを見る。

何か言いたそうに。

でも言わない。

お互いに似た者同士だった。