その手を、もう離さない


隣に座る。

距離は近い。

付き合う前と同じはずなのに。

今日は妙に意識してしまう。

制服の袖。

膝の距離。

肩の距離。

少し身体を動かせば触れそうな近さだった。

翡翠は何も気にしていないように見える。

本当にそうなのか。

それとも平気なふりをしているだけなのか。

考え始めると分からなくなった。