その手を、もう離さない


「だって好きだもん」

あまりにも自然だった。

当たり前みたいに。

空は青いよね、と言うくらい自然に。

だからこそ破壊力があった。

美都は言葉を失う。

本当にずるいと思う。

翡翠は時々こういうことをする。

本人にとっては本音なのだろう。

だから照れも計算もない。

けれど聞く側はたまらない。

心臓がうるさい。

顔も熱い。

どう反応すればいいのか分からない。

なのに翡翠は平然としている。

反則だ。

本当に。