恐怖探偵団と呪われた願い事

麗奈たちが声のした方に向かうと、伸が真希の胸ぐらを掴んで壁に体を押し付けていた。伸の手は小刻みに震え、彼の顔は真っ青になっている。

「お前があの二人に何かしたんだろ!?言えよ!!なぁ!!」

「や、やめて……」

真希が恐怖から顔を歪める。鞠が真っ先に伸の手を掴んだ。

「何やってるの!!やめなさいよ!!」

「邪魔すんな!!このクソが!!」

伸が鞠に向かって拳を振り上げる。蕾が「まりりん!!」と真っ青な顔で叫んだ。鞠自身の顔にも恐怖が浮かぶ。麗奈は咄嗟に叫んでいた。

「先生!!こっちです!!向原くんが暴力を振るおうとしています!!」

「チッ!!」

伸は舌打ちをして去っていった。安堵する麗奈に対し、蕾が辺りを見回しながら言う。

「れいにゃ〜。先生どこにもいないよ?」

「ああ言えば絶対向原は逃げると思ったからよ」

「なるほど!れいにゃ、すごい!」

蕾が目を輝かせ、麗奈は少し照れ臭く思いながら微笑む。鞠が息を吐いた。

「氷室さん、ありがと〜。おかげで殴られずに済んだ〜。あっ、水谷さん大丈夫?」

「……うん。ありがとう」

真希はお礼を言った後、走っていく。しかし一瞬見えた横顔は、何故か笑っていた。