恐怖探偵団と呪われた願い事

恐怖探偵団チームのトップバッターは亮太だ。亮太は麗奈の視線に気が付くと、パッと笑って手を振る。麗奈は無意識に手を振り返していた。蕾と日向が微笑んで見ているのに気付き、慌てて手を下ろす。

「ち、違うわ!これは間違えて手を振っただけよ!」

「麗奈ちゃんと翼くん、ツンデレなところが一緒だね」

日向の言葉に麗奈は「誰がツンデレよ!」と言い、そっぽを向いた。夜々がホイッスルを鳴らす。亮太たちが一斉に泳ぎ出した。

(八田もトップバッターなのね)

亮太と英は互いに負けじと必死に泳いでいる。他の一番目に泳いでいる生徒は、誰も二人に追い付かない。

「りょたちん、頑張れ〜!!」

蕾が声を上げる。鞠たちも「頑張れ!!」と声を上げた。亮太のスピードが早くなる。その時だった。麗奈の体に寒気が走る。

「何?」

刹那、亮太の隣を泳いでいた英の体が水に沈んだ。英は手足をバタつかせる。その際、麗奈は水の中にあるものを見てしまった。

(あれは、手……?)

何者かの手が英の足を掴み、水の中に沈めようとしている。生きている者の手ではない。日向と蕾も手の存在に気付いたようで、顔を青くさせていた。

「甘露、猫宮、あいつを助け出さないと……」

麗奈は異能力を使おうとした。それを蕾が「ダメ」と言って止める。