恐怖探偵団と呪われた願い事

七月一日。まだ黒空町の梅雨は明けていない。しかし、今日は一日中太陽が顔を出していた。

若葉台小学校、五年三組の教室に長い黒髪の女の子がランドセルに教科書を入れていた。彼女の名は氷室麗奈(ひむろれいな)。両親は東京に住んでおり、小学生だというのに一人暮らしをしている。

(今日の塾の宿題も持ったし、大丈夫ね……)

麗奈はため息を吐く。今日は塾の日だ。麗奈はほとんど毎日塾や英会話などが入っている。両親が麗奈にいい大学に入学するため、塾などに幼い頃から通い詰めているのだ。前の麗奈ならば、この毎日を苦痛に感じることはなかった。しかしーーー。

(遊びたいな……)

麗奈の頭に、先月から話すようになったクラスメートたちの顔が浮かぶ。そのクラスメートたちと関わるようになった麗奈は、「誰かと遊ぶ」ということを初めて覚えた。

麗奈がまたため息を吐くと、「幸せが逃げるぞ〜」と声が降ってきた。麗奈が顔を上げると、金髪のツンツンとした頭の男子生徒がニッと笑っている。