捨てられた元最強総長は、元敵総長やその部下から愛されてます。

「できました。」
「「「「「おぉ〜!」」」」」
「パンの…バターか?
すげー美味い。」
「え、凄!
このオムレツ、中ふわふわ!」
「このサラダも食べやすくて美味しいね。」
「…このスープも、美味い。」
「そのスープなにスープ〜?」
「多分…コンソメ、か?」
「美味い。
結彩、ありが…」
「…。」
「結彩?」
…さっきの荷物。
もう届いた、届いてしまった。
あの荷物が私の元へ帰ってきたということは。
もう本当に、あの場所には帰れないということ。
…分かってる。
私はもう狂花だから。
蓮也たちがここに居てくれてるから。
あそこに戻る理由なんてないのに。
…なのに…っ
「結彩。」
コツン
突然おでこに走る少しの痛み。
「すげー美味い。」
「え…?」
目線をあげると、デコピンをした手でニヤッと笑う蓮也が。
その奥には、私の作った朝ごはんを美味しそうに食べてくれる皆がいた。
「お前の料理、すげー美味い。」
「…!」
私、考え事してて…。
みんなと、心の距離が離れてた。
そっか、
…そっかぁ…。
「…っよかったですっ…!」
そういえば、みんな笑ってくれる。
ご飯の続きを食べてくれる。
優しいなぁ…、この人たちは。
蓮也、みんな。
ボソッ
「ありがとう。」
私は賑やかな狂花の室内にも響かない、本当に小さな声で。
そう、感謝を伝えた。