田他里町(たたりまち)の怖い話【200文字怪談】

さぼって保健室のベッドでウトウトしていると、頭に冷たい氷嚢を置かれた。
「あら、起きたの」目をあけると、白い割烹着姿の女性が微笑んでいた。
「ほら、おかゆよ。これ、清潔な包帯。本当に、本当に幸せねぇ……」
彼女は涙を流しながら、私の頭を優しくなでた。

保健室の先生にその話をすると、顔色を変えた。
「まだ、あの子達の看病がしたいのね……」
ここには戦時中、多くの学徒兵が運び込まれたそうだ。