小学生の頃。 勢いよく漕ぎすぎて落ちたっけ。 しかもその後大泣きして、 「花梨三十分くらい泣いてた」 「あれは、忘れてってば!」 恥ずかしい。 顔を隠したくなる。 皐月は楽しそうに笑っていた。 そして―― ふっと優しい顔になる。 「でもさ」 「?」 「泣いてる花梨見て思ったんだよね。」 「何を?」 夕日が差し込む。 皐月は少しだけ視線を逸らした。 照れているみたいに。