「その顔。」 「……。」 「本当にいいんですか皐月くん」 「うるさい。」 花梨は大切な幼なじみ。 それ以上でもそれ以下でもない。 ただ特別だって思ってる。 だからこそ。 俺はそれを伝えようと思った。 昨日。 校舎裏で。 全部。 だけど結局言えなかった。 あと少しだったのに。 あと一言だったのに。 「俺は――」 その続きが今も胸の奥に残っている。