あと少しだったのに。 あと一言だったのに。 皐月も同じことを思っているようだった。 何か言いたそうに口を開いては閉じる。 結局。 「絶対だからな。」 それだけ言った。 「え?」 「ちゃんと改めて話させて欲しい。」 真剣な声だった。 私は思わず頷く。 「……うん分かった。」 すると皐月は少しだけ安心したように笑った。 その笑顔を見た瞬間、また胸が苦しくなる。 結局、答えは聞けなかった。 だけど――。 『幼なじみだからとか、そういうのじゃなくて。』 その言葉だけが頭から離れない。