「何かあったの?」
「ああ。」
皐月は頭をかいた。
「月城からの連絡で、花梨のお母さんが駅前で買い物中に財布落としたらしい。」
「えっ!?」
思わず声が出た。
「今、交番に届けられてるみたいなんだけど、花梨のお母さんかなり慌ててるらしくて。」
「そんな……。」
確かにうちのお母さんなら大騒ぎしてそうだ。
一日中落ち込むタイプだし、見つかったとしても今日はずっと騒ぐだろう。
「月城がお前に連絡したけど出なかったから、俺にかけてきたらしい。」
そういえば緊張しすぎてスマホをずっと鞄に入れっぱなしだった。
慌てて確認すると、不在着信が何件も入っている。

