莉奈が私を見た。 そして。 「花梨ーこいつに泣かされたら教えてね!殴ってくるから!」 「物騒。」 「ほんとの本気。」 「怖い。」 珍しく皐月が苦笑する。 私は少しだけ肩の力が抜けた。 だけど緊張は消えない。 教室を出ると、廊下には部活へ向かう生徒たちが行き交っていた。 その中を皐月と並んで歩く。 昔なら何とも思わなかった距離なのに、今は妙に意識してしまう。