それでも気持ちは落ち着かなかった。 昼休みもまともにご飯の味がしなかったし、午後の授業では窓の外ばかり見ていた気がする。 放課後が近づくたびに緊張が増していく。 時計を見るたびに胸がざわつき、残り時間が減るほど逃げ出したくなるのに、同時に早く知りたいとも思ってしまう。 期待と不安がぐちゃぐちゃに混ざって、呼吸まで少し浅くなっていた。 そして気づけば、もうその時間になっていた。 「花梨。」 隣から声がした。 莉奈だった。