校舎裏には一人の女子生徒が立っていた。 何度かすれ違ったこともあり見覚えがある。 同じ学年の子だ。 何度か皐月に話しかけているのを見たことがある。 私に気づくと、その子はゆっくり顔を上げた。 視線がぶつかる。 どちらもすぐには言葉が出なかった。 「来たんだ。」 小さな声だった。 私は頷く。 「呼ばれたから。」 沈黙が落ちる。 風が吹いた。 制服の裾が揺れる。