振り向かなくても分かる。 皐月だ。 私は小さく息を吸う。 そして。 初めて自分から紙を差し出した。 「皐月。」 「ん?」 「見てほしいものがあるの。」 これは。 助けを求めるだけじゃない。 ここから先は一緒に向き合うための一歩。 ーーー そして放課後。 私は書いてある通りに校舎裏へ向かっていた。 手のひらが少し汗ばんでいる。 心臓も落ち着かない。 怖い。 本当は今すぐ帰りたい。 だけど。 私は立ち止まらなかった。 逃げないと決めたから。