地味な私が人気者の幼なじみに溺愛されています。

同じ場所にいても、皐月が太陽なら私は背景。

いや、背景ですらないかもしれない。

眩しい光の隣で輪郭を失った影みたいに、誰の目にも映らずに消えてしまいたかった。

昔からそうやって比べられてきた。

だから私は、皐月の隣にいるのが嫌だった。

そんな皐月を、人混みの陰から見つめてため息をつく。

「はぁ……」

吐き出した息は重く、胸の奥に溜まった澱が少しも消えてくれない。

本当なら、幼なじみなんて自慢できることなのかもしれない。