振り返ると、皐月が立っていた。 いつもより少しだけ冷たい目。 「その子、俺のだから」 短い一言。 それだけで、空気が変わった。 男の人は気まずそうに離れていく。 その場に残ったのは、私と皐月だけだった。 「花梨、遅れてごめん」 「ううん……ありがとう皐月。」 皐月は少しだけ私を見て、それから言った。 「それ」 「え?」 「眼鏡、外してる」 一瞬で顔が熱くなる。