そして放課後。 教室を出ようとしたとき、皐月が当たり前みたいに言う。 「花梨帰るよ」 「うんっ」 校門まで並んで歩く。 でも今日は違う。 「花梨」 「ん?」 皐月が少しだけ手を差し出す。 「もういいでしょ」 心臓が跳ねる。 一瞬だけ迷う。 でももう逃げない。