ゆっくり、確かめるように。 でも本当に言いたいことはそこじゃなかった。 俺の中にいたのは最初から一人だけだった。 「花梨以上にね。」 言葉が詰まる。 ここで止まったら全部終わる気がした。 息を吸う。 ゆっくり吐く。 そして言う。 「俺が好きなのは花梨だよ。」 空気が止まる。 音が消えたみたいに静かになる。 花梨の目が大きく揺れる。