「皐月にはさ...好きな人がいるんでしょ。」 そういうと皐月は固まった。 「……は?」 初めて見る反応だった。 私は視線を落とす。 「だから。」 声が少し震える。 「私はもう今までみたいに皐月とはいられない。」 風が吹く。 沈黙が落ちる。 皐月は何も言わなかった。 ただ驚いたような顔で私を見つめている。 その視線から逃げるように、私は拳を握る。