放課後。 私は急いで帰ろうとしていた。 皐月と二人になりたくなかった。 好きだと気づいてしまった今。 隣にいるだけで苦しい。 だから逃げるように校門へ向かう。 だけど。 「花梨。」 後ろから名前を呼ばれる。 足が止まった。 振り返らなくても分かる。 皐月だ。 「帰るでしょ?」 「う、うん。」 「一緒に帰ろう。」 その言葉に胸が痛くなる。 この感情を自覚する前なら普通に帰るだけだったのに。