地味な私が人気者の幼なじみに溺愛されています。

皐月の温もりも。

優しい声も。

全部が特別に感じてしまう。

何も言えない私を見て。

皐月は少しだけ安心したように笑った。

「落ち着いた?」

「……うん。皐月は他の人にもこういうことするの?」


皐月はその問いに

「花梨だけ。」

当たり前にそう答えた。

「それはどういうことー!?!」

「こんなことするのは花梨だけ」

皐月はもう一度言った。

思わず声が大きくなる。

すると皐月は小さく笑った。

「今は何も言わず、じっとしててください。」

「いやいやいや!」

どういうこと!?

花梨だけってどういう意味!?

なんでそんな言い方するの!?

心臓がうるさい。

さっきよりもうるさい。

絶対おかしい。

落ち着くどころじゃない。

でも。

皐月は優しく微笑む。

その笑顔が。

ずるいくらい優しくて。

私はまた顔を逸らした。

その夜。

私は雷のせいじゃなく。

皐月のせいで眠れなくなるのだった――。