私だけが知っている、君の秘密


しばらくして電話が終わる。

伊織は小さくため息を吐いた。

そして。

壁にもたれかかる。

その姿は少しだけ疲れて見えた。

私は胸がざわつく。

どうしたんだろう。

何があったんだろう。

聞きたい。

でも聞けない。

その時だった。

「天音さん?」

優しい声。

私はびくっと肩を震わせた。