すると。 珀翔が少しだけ力を抜いた。 安心したみたいに。 そして。 私の服をきゅっと掴む。 まるで離れないように。 「帰るなよ」 小さな声。 寝ぼけているみたいな声だった。 私は吹き出す。 「お泊まりだから帰らないよ」 数秒。 沈黙。 そして。 「……そうだった」 珀翔が小さく笑った。