でも。 珀翔は気付いていない。 完全に寝ている。 安心しきった顔。 少しだけ口元が緩んでいる。 私は思わず笑った。 本当に。 私の前だと無防備だ。 「珀翔くん」 小さく呼ぶ。 返事はない。 代わりに。 無意識に私の制服の袖を掴んだ。 私は固まる。 何それ。 反則じゃん。 胸が苦しくなる。 でも嬉しい。