修学旅行当日。
朝早くから駅は生徒でいっぱいだった。
私は大きな荷物を抱えながら班の集合場所へ向かう。
「おはよう」
聞き慣れた声。
振り返る。
珀翔だった。
私の顔を見るなり少し笑う。
「眠そう」
「だって朝早いもん」
私は頬を膨らませた。
すると。
珀翔が珍しく笑った。
新幹線に乗り込む。
席表を見る。
そして。
固まった。
隣。
珀翔だった。
「うそ」
思わず呟く。
すると。
後ろから玲夜の声が聞こえる。
「いいなぁ」
振り返る。
玲夜がめちゃくちゃ不満そうな顔をしていた。
「運だから」
私は苦笑する。
「運じゃない」
玲夜が言う。
「絶対珀翔が仕組んだ」
「してない」
即答だった。



