すると。 後ろから声がした。 「ずるいな」 玲夜だった。 私は振り返る。 玲夜は苦笑している。 「恋人特権じゃん」 伊織も笑う。 「羨ましい」 朔斗まで頷いた。 珀翔は少し気まずそうだった。 でも。 私の隣から動かなかった。 「じゃあ決まり」 私は笑う。 「一緒の班ね」 その瞬間。 珀翔が少しだけ笑った。 本当に少しだけ。 でも。 その笑顔が嬉しくて。 私も笑った。 修学旅行まであと二週間。 恋人になって初めての旅行が。 少しだけ楽しみになった。