私は思い出す。 停電の日。 倉庫の日。 過呼吸の日。 泣いた日。 助けてくれた日。 全部。 珀翔がいた。 全部。 大切な思い出だった。 「私も」 気付けば言っていた。 珀翔が目を見開く。 「放っておけなかった」 「傍にいたかった」 涙が少し滲む。 「好きだよ」 火が揺れる。 珀翔が笑う。 そして。 そっと私の手を握った。