私だけが知っている、君の秘密


玲夜を見る。

伊織を見る。

朔斗を見る。

みんな大切だった。

みんな好きだった。

でも。

今。

一番会いたい人。

一番安心する人。

一番傍にいたい人。

思い浮かぶ顔は一人だけだった。

私はゆっくり歩き出す。

玲夜達の横を通り過ぎる。

三人が息を呑む。

そして。

珀翔の前で立ち止まった。

珀翔が目を見開く。

「珀翔くん」

小さく笑う。

「一緒に踊ってくれる?」

火が揺れる。

珀翔は数秒固まった。

そして。

今までで一番優しく笑った。

「ああ」