気付けば泣いていた。 止まらなかった。 今まで我慢してきたものが。 全部溢れてしまったみたいに。 珀翔は何も言わない。 ただ。 私を抱き寄せたまま。 静かにそこにいてくれた。 その温もりが。 どうしようもなく安心した。 「ごめん……」 掠れた声。 泣きながら謝る。 すると。 珀翔が少しだけ眉をひそめた。 「なんで謝る」 私は答えられない。 ずっとそうだったから。 迷惑をかけたら謝る。 弱いところを見せたら謝る。 それが当たり前だった。