やっと追いつく。 「珀翔くん!」 珀翔の足が止まる。 振り返らない。 私は息を切らしながら近付いた。 「大丈夫?」 返事はない。 ただ。 肩だけが小さく震えていた。 私は胸が痛くなる。 すると。 珀翔が掠れた声で言った。 「来るな」 その言葉に足が止まる。 今まで聞いたことのない声だった。 苦しそうで。 壊れそうで。 そして。 どうしようもなく悲しかった。