男子の姿が見えなくなる。 静寂。 珀翔は俯いたままだった。 「珀翔」 伊織が呼ぶ。 返事はない。 「……帰る」 小さな声。 それだけ言って歩き出す。 玲夜達も何かを察したらしい。 誰も止めなかった。 でも。 私は動けなかった。 胸がざわつく。 嫌な予感がする。