「朔斗くん……」 私が名前を呼ぶ。 すると。 朔斗の手が伸びた。 制服の袖。 私の制服を掴む。 ぎゅっと。 少しだけ。 でも。 離したくないみたいに。 私は驚いた。 いつも冷静で。 誰よりもしっかりしていて。 頼られる側の朔斗が。 今だけは違った。