「実家の会社だ」 朔斗が答える。 私は黙って聞く。 「昔から決まってる」 「俺が跡取りになること」 朔斗は窓の外を見る。 その横顔はどこか寂しかった。 「周りも当然だと思ってる」 苦笑する。 「俺自身もそう思ってた」 でも。 その声は少し震えていた。