「ダサくないよ」
玲夜が私を見る。
私は立ち止まった。
そして。
真っ直ぐ玲夜を見る。
「怖いのは当たり前じゃん」
静かな声。
「だって玲夜くん、本気だったんでしょ?」
玲夜は何も言わない。
でも。
その目が少し揺れた。
「無理して会わなくてもいいと思う」
私はそう言った。
玲夜は驚いた顔をする。
「え?」
「会いたくないなら会わなくていい」
私は笑う。
「玲夜くんが決めることだから」
玲夜はしばらく黙っていた。
そして。
ふっと笑う。
今度は少しだけ優しい笑顔だった。
「やっぱりさ」
玲夜が呟く。
「うるあって変わってる」
夕陽が沈んでいく。
玲夜の胸の奥で。
もう一つの感情が少しずつ大きくなり始めていた。



