私はそっと玲夜の頭を軽く叩いた。 ぽすっ。 玲夜が固まる。 「痛っ」 「バカじゃないよ」 私は笑う。 「好きな人信じるの普通じゃん」 玲夜は目を見開いたまま私を見る。 しばらくして。 ふっと笑った。 本当に久しぶりに。 心から笑ったみたいに。 「……うるさぁ」 玲夜が呟く。 「そういうとこ反則」 夜風が吹く。 その瞬間。 玲夜の胸の奥で何かが少しだけ変わり始めていた。