「昔……」 私は黙って聞いた。 無理に聞き出したくなかった。 珀翔は震える手を握り締める。 「親友だった奴に」 そこで言葉が止まる。 苦しそうだった。 それでも。 ゆっくり続ける。 「倉庫に閉じ込められた」 私は息を呑んだ。 「三日間」 世界が止まった気がした。 珀翔は俯いたまま。 静かに言った。 「助けてくれると思ってた」 その言葉が。 どうしようもなく苦しかった。