私は迷わなかった。 咄嗟に。 珀翔を抱きしめた。 強く。 離れないように。 「うる……あ……」 掠れた声。 私は背中をさする。 「大丈夫」 「私いるから」 「一人じゃない」 何度も。 何度も繰り返した。 珀翔の身体は冷たい。 震えている。 私は必死だった。 少しでも落ち着いてほしくて。