だけど。 すぐに沈黙が落ちる。 伊織は校門の方を見た。 まるで。 帰るか迷っているみたいに。 私は思い切って聞く。 「帰らないの?」 伊織の表情が少しだけ固まった。 そして。 小さく笑う。 「帰るよ」 でも。 その笑顔はどこか寂しかった。