文化祭まであと十日。 放課後。 私は忘れ物に気付いて学校へ戻っていた。 「資料忘れた……」 ため息を吐きながら廊下を歩く。 校内は静かだった。 ほとんどの生徒はもう帰っている。 その時だった。 職員玄関の近くで見覚えのある姿が目に入る。 伊織だった。