私だけが知っている、君の秘密


「でも」

私は思わず言った。

「もう遅いよ?」

朔斗の手が止まる。

数秒。

静かな時間が流れた。

そして。

「先に帰れ」

低い声。

それ以上近付くなと言われている気がした。

私は何も言えなくなる。

結局。

みんなで生徒会室を出た。

ドアが閉まる直前。

振り返る。

そこには。

一人で資料に向かう朔斗の姿があった。

広い生徒会室。

たった一人。

その背中は。

なぜか少しだけ寂しそうに見えた。