私だけが知っている、君の秘密


「朔斗くん?」

私が声をかける。

朔斗は顔を上げた。

「どうした」

「帰らないの?」

すると。

一瞬だけ沈黙が落ちた。

玲夜。

珀翔。

伊織。

三人の表情が少しだけ変わる。

でも。

誰も何も言わない。

朔斗は視線を資料へ戻した。

「まだ仕事がある」